WESTBAM、カワイイ! かわいくって神々しい、「テクノ志ん生」のような存在だ。2020年2月の来日でDommune、LiquidroomでDJを聴いて、少しだけコミュニケーションするチャンスがあって、ますます大好きになっちゃった。

WESTBAMは天使だ。ふるまいが、一挙手一投足が愛らしい。何が愛らしいかを書き連ねるときりがないので文末に箇条書きにする。おれはアイドル歌手に夢中になったことがないけど、きっとこんな気持ちだろう。
ドイツでのDJ映像では結構クールにプレイしていることもあるので、言葉や文化の違う国だから、パフォーマンスを デフォルメしてくれているのかも知れない。

WESTBAMはかわいいだけじゃなくて、神々しい。当然、音がいい。あんなに歓声のあがるフロアはこの1年間で一番かもしれない。めちゃくちゃ頭いい。前回も今回もDommuneでのトークで、司会者や卓球さんが日本語やカタコト英語で喋るのを意味を汲み取っている。

 2月7日Liquidroomでは、WESTBAMと卓球さんを続けて聴けて感慨深かった。卓球さんがやっている最中もWESTBAMはブースに来て客を煽ったり踊ったりしてた。卓球さんがトイレ行く間、ブースに取り残されて、なんとなくミキサーをいじるWESTBAMもかわいかった。5時頃だったか、卓球さんがBLUE MONDAYのエディット(?あるいは元ネタ)をかけながらWESTBAMに耳打ちすると、WESTBAMがもう一度、キーチェーンにつけてるUSBメモリをCDJに挿して、もう一度DJしてくれた。

WESTBAMを聴けるのは2017年STERNE15周年イベント以来。個人的には、2007年STERNE5周年イベントでWESTBAMと卓球さんを一晩で聴いてクラブ活動にハマったので、とっても感慨深かった。

6日Dommuneで卓球さんが今回のWESTBAM招致に至った経緯を話す時に「前にSTERNEというイベントをやっていて・・・」と客席に目をやって「来てたから知ってるよね?」って言った。その時おれは、その視線の延長線に立っていて「あれは、おれに言ってくれたんだ」と勝手に信じてる。大きく頷いてしまった。カメラにむかって言ったのかも知れないけど、信じたモン勝ち。視線の延長線上にいた客、配信を観てた客全員そうだろ。

 7日liquidroomでは、STERNEから3年しか経ってないのにWESTBAMと卓球さんのスタイルが大きく違っていたのも面白かった。

卓球さんは、不本意な形で電気グルーヴの30周年のお祭りが中断になってから、DJでかける曲をワンパターンにしている。自分のミックスCDに入れた曲もチラホラ。絶対に意図的だと思う。電気グルーヴのファンの受け皿として「あの曲だ!」っていうJ-POPコンサートの愉しさを供給してるんだと思う。(もしかしたら、トラブル対応が忙しくて新しい曲を探索できてない事情も多少あるかもしれないけど)

おかげさまでテクノに詳しくないおれでも、だいぶ曲を覚えた。パッと思いつくだけでも両手じゃ足りない。shazam、beatportでも今年かなり売れてると思う。

Machine Gun Mantra, Exit, Selecta, Don’t Take More, I Feel Love, Same Man, It Feels Wrong, 070B, Your Mind, Belize, Good Luck, The Jungle Cook, Lightspeed, Losing It, Eye Feel, Pontape, Sauna, Timeless Altitude, Time Comes, Make You Move, Keep Reachin’, Tina, Pump Up The Swag, Rawhide

聞き違えてるのがあるかもしれないけど2019年に卓球さんがよくかけるプレイリスト

7日もお馴染みの曲がたくさんかかった。日中、WESTBAMを観光にアテンドしてお疲れなのか、ミスは多かった。EQやフェーダーの上げ忘れとか。Polynasiaをせっかくかけてくれたんだから、もっと盛り上がりたかった。いや、十分フロアにいるのが楽しかったけど。

WESTBAMは、正反対で相変わらず多彩な曲をきれいにつなぐ。シンプルな構成の曲ばかりなのに、圧倒的にフロアが盛り上がる。Dommuneで卓球さんが「ヤマタノオロチが降りてくる感じ」って形容してて、正にそうだと思った。

2017年には気づかなかっただけかも知れないけれど、CDJで4拍のループを作って次の曲につなげるのが印象的。その時のボタンの押し方もかわいい。頭と手のひらでリズムをとって、そっと優しくボタンを押す。

中学生くらいの息子がずっと傍に立ってた。初めはボーッとしてたけど、フロアが盛り上がるにつれエアDJやってた。お父さんのカッコいいパフォーマンス見て、たまらんだろうな。卓球さんに温いシャンパン飲まされてニヤけてた。

DommuneのトークでWESTBAMが「”Music devides, Music unites.” 音楽は人を統合するだけじゃなくて隔てる。『自分のスタイル、あいつらのスタイル』って人を隔てることもあるけど、それでもいい。特に、こどもはいつも親とは違う音楽を聴きたがる。」って言ってたけど、息子もWESTBAMスタイルには抗えないだろ。

WESTBAMがMuddy WatersのMannish Boyかけた時には、すごい興奮した。クラブミュージック以外の大好きな曲を、DJがかけた時の嬉しさったら、ない。自分もこの曲のエディットを作っているところだったので、とっても嬉しかった。(卓球さんの場合、Contactロングセットで明け方にかけたMaggot Brainや、Dommuneでヘンチョコリンなヘンテコリンな娘をかけたのをずっと覚えてる。)

Muddy Watersの唸り声が聞こえた時は鳥肌たった。思ったとおりのループが作れなかったみたいですぐに次の曲に移ってしまったけど、うまくいってたらどうなってたんだろう?ミックス音源の残る場で、も一度かけてほしい。

残念ながら、おれの大好きなTakBamのElektronische Tanzmusikはかからなかった、ように思う。途中、少しだけフロアから離れてたので聴き逃しちゃったかな。Dommuneで、WESTBAMが「DJでMiss. Kittin一緒になった時、彼女はこの曲を最後にかけて『この曲大好きなの!』って言ってた」って。

 WESTBAM、新しいアルバムはもちろん箱で買ったけど、過去の作品は中古市場にしかなくて、愛情表現としてお金を落とす手段がないから文章を書き連ねました。あと、WESTBAMがフロアに降りてきてくれた時、握手も何回もした。ハグもしてくれた。大好きだ!

WESTBAMのかわいいところ、文章に収まらないので、箇条書きにします。

  • 眼をキョロキョロさせながら喋る。
  • 鼻にかけた老眼鏡で眼が大きく見える。眼鏡をとるとダンディ。
  • DJしながらのダンスがかわいい。ラッパ吹く真似とか空手ポーズ。
  • 勢いよくCDJをスクラッチする時、 両手で猫みたいにやる。時に肘でスクラッチする。
  • コーラの1.5Lペットボトルとジャックダニエルのボトルを置いて、自分でジャックコークを作って飲む。
  • ミキサーに汗とコーラがこぼれちゃったのを、丁寧にタオルで拭く。
  • バネがビヨーンビヨーンする音を使った曲をかけた時に、自分もビヨーンと弾む。