最近は、好きな音楽を聴くのが忙しい。
ビートルズのホワイトアルバムが6枚組で出た。その情報量ったら相当なもので、きちんと消化するに相当な時間がかかる。
30代になると、好きなものがドカンと大量にまとまって発売されるから困る。売る方も「30代以上のファンが多いから高額商品が売れるだろう」という目論見があるのだろう。
確かに、喜んで買います。でも、消化できる時間が足りない。値段は一緒でいいから、枚数を減らしてほしい。
ホワイトアルバムも、もともとの2枚組は省いていい。リミックス、リマスターで音が良くなっても、音楽は一緒だ。ビートルズなんか、もう脳に刻まれているのだからもはや耳では聴けない。断片が聞こえただけで脳が勝手に曲を再生してしまう。
何度も練習した曲を演奏する時に、指が勝手に動く。その時に見るようで見ていない楽譜みたいなもんだ。
他にも、メタリカの6枚組、プラスティックマンのアーカイヴス、小沢昭一の放浪芸、そう言えば石野卓球の10枚組もあった。ジョン・スペンサー・ブルースエクスプロージョンやオアシスのアルバムがボーナストラック満載で再発売されたのもそうだ。ボブ・ディランやストーンズもすごい物量。
映像も、ジャック・タチのブルーレイボックス。今村昌平やヒッチコックのDVDボックス。
今、10代の人たちも、覚悟していろよ。大人になると、君たちが今、大好きなものが、何倍の量にもなって押し寄せてくるぞ。
媒体はCDでないかも知れない、データかも知れない。物理的な媒体でなくデータの場合、際限ない量になるね。
その時に、「自分がどれだけ好きなものを大事にしてきたか」が試される。大事にしてきたほど、楽しめる。それに、当時の気持ちが爆発する。
だから、今大好きなものを大事にしてください。
(写真は、本文と関係あるようで、関係ありません。)